男性心理と女性心理はちがう！ 本能的に差がある

ここで少し踏み込んで、「なぜ男性と女性で本能的な感覚の違いが生まれたのか」を生物学的・歴史的に解説してみましょう。

人間を含む生物において、繁殖戦略はオスとメスで大きく異なります。

♠オス（男性）
種を存続させるために、より多くの遺伝子を残そうとする本能があります。だからこそ「複数の異性に好かれること」に価値を見出しやすいのです。

♦メス（女性）
妊娠・出産・子育てという大きな負担を担うため、パートナー選びには慎重であり、「安心・安定」を基準に一人の相手を選びます。

つまり、男性は「量」によって遺伝子を残そうとし、女性は「質」で未来を守ろうとする傾向が、太古から組み込まれているのです。

〈太古の人類社会〉

狩猟採集時代の人類社会を考えると、この差がより鮮明になります。

 ・男性は集団の外に出て狩りや戦いをし、体力や勇敢さを示すことで「群れの女性たち」から評価されました。彼らにとっては「多くに認められる＝生存競争に勝つ証」だったのです。

・女性は出産・子育てを担い、食料を安定的に得られるパートナーを必要としていました。だからこそ「一人の頼れる男性」を選び、その人に愛され続けることが生存に直結していました。

〈 農耕社会から現代へ〉

農耕が始まると、土地や家を守る力が男性に求められるようになりました。
この時代から「経済力や安定性」が結婚に直結するようになり、女性は「家庭を支えられる男性」を強く求めるようになりました。
一方で男性は、複数の女性を養うことで権力や影響力を示すことも可能になり、「多くの女性にモテたい」という欲求が引き続き強調されました。

現代では社会構造が大きく変化し、男女平等が進んでいます。

しかし太古から積み重ねられてきた本能的な傾向は、形を変えて今も私たちの心に残っています。
だからこそ、男性は今でも「承認」や「モテること」に喜びを感じ、女性は「安心・安定」を求めて「一人の愛」を大切にするのです。

男性は、自分の存在価値を「どれだけ女性から好意を持たれるか」で測りやすい傾向があります。
仕事で成果を出したい、社会的に認められたい、そして女性からもモテたい――このように“外への評価”を強く意識するのです。

特に恋愛や婚活においては、

・ 多くの女性から「いいな」と思われたい
・自分を認めてもらいたい
・自慢できる彼女や妻を得たい

という気持ちが強く出やすいのが男性の特徴です。

ですから、複数の女性と出会える場に出向いたり、外見や肩書きで評価されることを重視する男性が少なくありません。

一方で女性は、「不特定多数からモテる」ことよりも、
「たった一人の男性から愛されること」に価値を置きます。

なぜなら、女性の本能的な欲求は「安心・安定」と深く結びついているからです。

女性が男性に求めるものは、
・ 誠実さ
・ 安心感
・ 未来を一緒に築ける安定感

です。だからこそ、女性は「この人となら大丈夫」と思えた瞬間に、一気に心を傾けます。

婚活の現場でも、男性は複数交際を続けがちですが、女性は比較的早い段階で「一人に絞りたい」と考える傾向が強く出ます。
ここにも男女の感覚の差が表れています。

この男女の心理の違いが、婚活の現場でよく見られる「すれ違い」の原因になります。

♠ 男性は「まだ他の人とも会ってみたい」と思う
♦ 女性は「一人に決めて真剣に向き合いたい」と思う

例えば、男性が「まだ交際を絞らない」ことに女性は不安を感じ、
「本気じゃないのでは？」と誤解してしまうケースがあります。

一方で男性は「いろいろ比較したいだけで、遊んでいるわけではない」と考えているのです。

この「時間感覚のズレ」を仲人が調整しないと、せっかくのご縁も破綻してしまうことがあります。

婚活がうまくいくかどうかは、「相手を理解できるかどうか」にかかっています。

男女で本能的な欲求が違うのは仕方のないこと。
だからこそ、
・男性は「女性は安心を求めている」ことを理解する
・女性は「男性は承認を求めている」ことを理解する

この視点を持つだけで、相手の言動に対するイライラや不安が減り、受け入れやすくなります。

 ♠男性へのアドバイス

1. 「モテる」ことより「一人の女性に選ばれること」に意識をシフトしましょう。

2. 女性は「安心」を重視しています。誠実さを行動で示すことが大切です。

3. 比較や選択に時間をかけすぎないよう注意してください。

♦女性へのアドバイス

1. 男性は「認められたい」生き物です。小さなことでも褒めたり感謝したりする習慣を持ちましょう。

2. 男性がすぐに一人に決められないのは「遊びたいから」ではなく「選択を誤りたくないから」という心理もあると理解してあげてください。

3. 自分の不安をため込まず、素直に伝えることが関係を深める近道です。

ある30代前半の男性会員さんは、真面目で誠実な方でしたが
「もっと他の人とも会ってみたい」という気持ちから交際をなかなか絞れずにいました。
その結果、最も相性の良かった女性から「本気じゃない」と思われてしまい、交際が終了してしまったのです。

一方、ある女性会員さんは
「自分だけを大切にしてくれる男性がいい」と強く願っていました。
複数交際中の男性に不安を感じ、気持ちを整理できず悩んでいたのですが、
「男性は比較して安心してから決めたいもの」という話を理解してからは、
焦らずに待つ余裕を持てるようになりました。
結果、その男性は彼女を選び、今では幸せなご夫婦になっています。

こうやって、いかに異性の心理の違いを理解しながら婚活を進められるかどうかで、
結果が大きく変わってきます。
 

男性は「不特定多数にモテたい」という承認欲求を持ち、
女性は「一人の男性に愛されたい」という安心欲求を持っています。
この差を理解せずに婚活を進めると、すれ違いが生まれやすくなります。

しかし、お互いの本能的な心理を理解し、相手の立場に立って行動できるようになれば、関係は一気に深まります。

結婚とは「違いを受け入れること」から始まります。本能的な男女の差を理解したうえで、相手を尊重する姿勢を持つこと。それこそが、幸せな結婚への第一歩になるのです。

婚活は「相手探し」であると同時に「自分理解」の旅でもあります。相手の本能を理解し、自分の本能も知ることで、初めて本当の意味でのパートナーシップが築けます。

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